英文 Readability 測定プログラム(新教科書対応)
CheckRead Ver.3.0, CheckRead Light Ver.3.0

このプログラムに関する論文で 平成23年度 日本教育情報学会論文賞をいただきました。
有難うございました。

英文 Readability 測定とは

英文の読み易さを数値化しようとする試みです。現在の有名な指標には Flesch Reading Ease や Flesch-Kincaid Grade Level (これは MS-Word の中で表示が可能です)などがあります。
利用するデータは、1文当たりの単語数(Words/S)と1語当たりの音節数(Syll/W)で、それぞれ以下のように与えられます。
  FRE = 206.835-1.015*Words/S-84.6*Syll/W
  F-KGL = 0.39*Words/S+11.8*Syll/W-15.59
また、石川の指標は Words/S のシンプルな式で日本人的な難易度をかなりよく説明します。
(コンピュータが使えない場合はこれ!)
  石川 = 0.4*Words/S+1

小篠・福井の指標とプログラム

これに対して、小篠と福井は単語数と音節数に単語の難易度と熟語の難易度を加え、英文の難易度測定と指標作成が同時にできるプログラムを開発しました。このプログラムには以下の機能があります。
1.与えられた辞書と測定指標を使って、各文、各段落について難易度を測定し、その結果を出力し、分布をヒストグラムなどで表示する。
2.難易度を教科書の初出現学年とする単語辞書と熟語辞書を作成する。(作成した後、1.で利用する。)
3.与えられた辞書を使って、指標作りに必要なデータを出力し、重回帰分析を利用して、第1段階の指標を作成する。
  Diff=0.0915×単語数/文+0.5621×音節数/語+1.6230×単語難易度/語+0.0822×熟語難易度/文-0.2836
4.専門家の評価を使ったデータを用いて、上の指標を補正した式を作成する。(3.の式と合わせて、1.で利用する。)
  NewDiff=4.2579×exp(-60.1150×0.2613^Diff)+1

プログラムのダウンロード

Windows Vista, Windows 7, Windows 8.x の方

単体で動作する CheckRead Light を作成しました。難易度測定だけなら、こちらがお勧めです。
ボタンが4つだけですので、使い方はいたって簡単です。
ReadLight.zip (2015/9/11 更新)
以下のzipファイルをダウンロードし、展開して(すべて同じフォルダで)お使い下さい。
Readability.zip  (2015/9/11 更新)
内容は以下の通りです
Readability.exe プログラムの本体です。ダブルクリックして実行します。
TextWordDic.csv 日本の教科書による単語辞書
TextIdiomDic.csv 日本の教科書による熟語辞書
DefDiff.txt 指標の計算式を保存するファイル
DefFreq.txt 日本の教科書の難易度分布データを保存するファイル
AbbDic.txt 文区切りに使われる略語辞書
 Crown3.txt サンプルデータ(中学3年テキスト)

参考資料

紀要の原稿ですが、少し前のもので機能が十分でない頃のものです。
kiyou2007-1.pdf
また、日本教育情報学会の論文誌に掲載されているものもあります。著作権の関係でここには載せられませんが、以下を参考にして下さい。これは分かり易いと思います。
単語と熟語の難易度を考慮した英文リーダビリティ指標の作成法
小篠敏明,福井正康, 教育情報研究, 第24巻, 第3号, (2008)15-22
http://wwwsoc.nii.ac.jp/jsei/zashi.html

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